1993年に休刊に追い込まれた『季刊音楽教育研究』は,74年の創刊号以来,日本の音楽教育を理論面で牽引してきた唯一の音楽教育研究誌であった.本誌の80年代から休刊までのCMM関連の記 事は,(資料A)の通りである.前述した1982年か ら84年にかけて発表された山本・坪能両氏による2 大論文以降,80年代から92年の休刊までの10年間 に,本誌がいかに多くのCMM関連の記事を掲載し ていたかがわかる同じ時期の日本音楽教育学会 の学会誌『音楽教育学』(資料B)に掲載された論 文数と比べても,圧倒的にCMMの普及に本誌が果 たした役割は大きかった.この『季刊音楽教育研究』が事実上の廃刊になってしまったことは,極めて残念なことである.