杜仲葉全画分、杜仲葉非水溶性画分のいずれかを家禽後期肥育用飼料に3%混入したものを実験飼料とし、生後100日の「おかやま地どり」に21日間投与した。対照として一般飼料で飼育した群も設けた。健康状態の指標として全血へマトクリット値を、ストレス負荷の指標として全血偽好酸球(heterophil)//リンパ球(lymphocyte)比(H/L比)を測定した。また免疫反応の指標として末梢血マクロファージの貪食能、ならびに走化性を、NK細胞活性の指標として末梢血リンパ球におけるCD8α(+)細胞の発現を測定した。実験飼料投与により、体重増加量、全血へマトクリット値に有意差は見られず、健康状態における変化は観察されなかった。また、実験飼料投与により、ストレスの指標となる全血中のH/L比が低下したことから、乾燥杜仲葉投与によるストレス軽減効果の可能性が示唆された。末梢血マクロファージの貪食能ならびに走化性は対照群と比較して杜仲葉全画分試料投与群、杜仲葉非水溶性画分試料投与群ともに有意に上昇した。一方、CD8α(+)細胞の発現も、対照群と比較して杜仲葉全画分試料投与群、杜仲葉非水溶性画分試料投与群ともに有意に上昇した。これらの結果により、乾燥杜仲葉投与による免疫能活性化効果の可能性が示唆された。