[0023] 第2の成形凸部42は、図5に示されるように、容器本体11の直線状の部分22,23に設けられている。図2に示されるように第2の成形凸部42は、容器本体11の軸線方向に沿う断面がV状(逆V状)をなしているが、第1の成形凸部41と同様のU字形断面であってもよい。第2の成形凸部42はバルジ加工によって成形することができるが、場合によっては、容器本体11の内面側に挿入した加圧治具によって容器本体11の一部を内面側から押圧することにより、上記形状に塑性加工するようにしてもよい。[0024] 上記構成の真空容器10を製造する場合、まず、容器本体11に用いる直管状の薄肉金属素管と、補強フィン12を作成する。そして上記金属素管を金型に組込んだ状態で、液圧バルジ加工によって内面側から圧力を加えることにより、第1の成形凸部41を成形する。また、補強フィン12を上記金属素管の所定位置にセットし、液圧バルジ加工によって、フィン固定部30の成形と同時に容器本体11に対する補強フィン12の圧着固定を行う。そののち第2の成形凸部42を成形する。また、容器本体11の端部13を所定形状に成形する。[0025] そして真空炉中で加熱し、硬ろう付けを行うことにより、フィン固定部30において補強フィン12の内周部31のろう付けを行う。補強フィン12は、前述のバルジ加工によって容器本体11のフィン固定部30に全周にわたって均等に密着させられているため、ろう付け作業中の補強フィン12の位置決め精度が高く、真空炉中で1000℃付近まで加熱されても平坦な部分22,23の歪みの発生が回避されるとともに、正確な位置に保持でき、上記部分22,23を円弧状部分20,21と同様に補強フィン12に確実に密接させておくことができる。このため、フィン固定部30の全周にわたり、ろう材を毛細管現象によって十分に回り込ませることができ、必要最少限のろう量で高精度のろう付けを実施できる。