図 4 に GMR 素子 2 個を用い外部磁界の影響を排除する方法を示す。回転に対し GMR-IC 内の GMR 素子を並べる方向に配置したときの検知を図 4(a) に示す。 図 4(b)に示すようにナットの回転方向の磁束を検知すると GMR素子ⓐⓑの内部電圧はそれぞれ正弦波となり,GMR 素子ⓐとⓑは 1 〜 3 mm 程度の間隔があるため位相差が発生する。外部磁界を受けると 図 4(b) のように正弦波の上に外部磁界が重畳される。GMR 素子ⓐとⓑの間隔が狭いことから外部磁界は両 GMR 素子に同時に重畳されるため,GMR 素子ⓐとⓑの差分を取ることでこの外部磁界の影響を消している。 GMR-IC はこの差分で出来る差動波形を用い信号処理を行うこととなり, 図 4(c) に示すように差動波形がしきい値を超えると出力が出る。本センサーでは外部磁界の影響を考慮し GMR 素子を 2 個使用した IC を選定した。