(4)土壌消毒の方法ダゾメット粉剤粒を使用して土壌消毒を行なう。処理時期は,効果が安定する春から夏とする。1)土壌が乾燥している場合は,ダゾメット粉粒剤を処理する当日に,トラクタで耕うんができる程度の灌水を行なっておく。ダゾメット粉粒剤は水分と反応してガス化するため,土壌の水分不足は厳禁である。2)バスマックなどの散布機を用い,ダゾメット粉粒剤を散布する。処理量は10a当たり30kgとする。3)散布後,すぐにトラクタなどで土層深く耕うんする。4)耕うん後,すぐにビニールなどで土壌を全面被覆する。5)ビニールを被覆した状態で,7~14日間放置する。6)処理期間終了後,被覆したビニールを除去し,軽く(すき込み時より浅く)耕うんし,ガス抜きを行なう。7)ガス抜きが完了したことを確認し,施肥,播種を行なう。(5)施肥量の決め方肥料は有機質肥料を主体とし,N成分で10a当たり20~40kgが適当である。施肥量が40kgを超えると,収量がやや低下する。また,葉色は濃くなるが,貯蔵性が低下する(第7表)。標準的な施肥の事例を第8表に示す。ただし,連作すると肥料成分が蓄積してくるので,塩類集積を防ぐために肥料の残存量に応じて元肥を調整する。ネギ収穫後に土壌分析を行なって残留肥料量を判断するが,通常は測定の容易な電気伝導度から推定する。第9表によって元肥の量を加減し,生育状況をみながら追肥で調整する。ただし,電気伝導度と硝酸態窒素量との関係は土壌条件,肥料の種類などによって異なるので,地域ごとに検討する必要がある。