原文に用いられた非情物主語の受動文を四種類に分類する。各種類の特徴を明晰にするうえで、翻訳の法則を探し当たる。①能動者を明確に説明しなかった受動文。或いは潜在的能動者が人々またあるグループである受動文。とにかく具体的動作を強調する受動文である。②前の①と同じで能動者が明示されていない受動文。事物全体の状態を客観的に叙述する受動文である。③定型構文:~によって、~される。「によって」の前に有情物も非情物も可能である。④定型構文:~と考えられ、~とみられ、~とされるといったもの。婉曲な口調で伝聞や見解の発表に用いられる。以下にいくつかの例を挙げて四種類の非情物主語の受動文具体的に分析する。